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08/02/18 在原晃士

レコードとCDの表面積について

Orbital解散と聞いてびっくり……いや、Orbitalの音楽がとりたてて好き、ってわけではないんだけれど。
印象に残っていたのは、アルバム“Middle of Nowhere”のジャケットデザイン(初回盤のほう)。これは、知っているCDジャケットの中でも5本の指に入るほど格好良いと思っていて。

全体がほとんど真っ白なジャケット。右下隅に、ぼんやりと人のシルエットが配置されている。プラスチックケースが紙製のスリーブに入れられていて、表面全体に大きく円模様がUV印刷(透明インクによる印刷)がされている。スリーブの内側のぎりぎり見える場所に、表側と似たような人のシルエットが刷られている。
気づかないところに凝っている奇妙な存在感は、どこか惹かれるものがあって。

ただ、そもそも本やポスターなんかと違って、CDのデザインで、うわ格好いい!となったこと、ほとんど無い気がする。
僕はレコードは一枚も持ってないし、CDが普及する以前のことをリアルタイムで知っているわけではないんですが、レコードからCDに移行してから明らかに「ジャケットを楽しむ」という文化は廃れたんだなーという印象はあります。人の持っているレコードを見せてもらったり、ブルーノートの優れたデザインのジャケットを集めた本を見たりしても、今にない勢いがあったというか……デザイナーにとっても憧れの発表の場だったのではないかなー。

どうしてそうなっちゃったんだろう? と考えると、決定的な要因は、たぶん単純にジャケットの面積が小さくなったからではないかと。ほんとに単純。レコードの大きさは約30cm、ジャケットが約32cm。A4の縦幅よりも大きいサイズで、それくらいの大きさがあると、たとえば壁に飾ってもそれなりにさまになったりします。
対してCDは12cmでジャケットは13cm強。これは、手にとって取り回しの良いサイズですが、仮にレコードジャケットをそのまま縮小しても全然魅力が無くなってしまうという。

おそらくCDくらいの大きさになると、ポスターのように平面グラフィックとしての魅力だけで間を持たせるのは至難の業で、どちらかというと物として、プロダクトとしての魅力で訴求するしかないんでしょうね。へんてこなビニール袋に入れたり、紙製のジャケットにしたり、前述のOrbitalのCDにしたって、特殊なインクを使っていたり。上製本の装丁の考え方に似ているというか。見て嬉しい、のではなくて、手にとって嬉しいようにする。

昔を懐かしむ……も何も、レコードの時代を経てきていない僕ですが、格好良いレコードジャケットを集める、という副目的があれば、ひょっとしたら今よりも積極的に音楽を買っていたかもしれない。いまや、CDは買ってきたその日にiTunesに取り込んでしまって、しまい込むだけになっているし。
僕は、本に関しては、置き場所に困ると分かっていても欲しくなる、ということがまだあるんだけど、それと同じことが、レコードなら起こっていたかもしれないですね。

04/05/12 3:35

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